鬼 鴉【総集編】


「アタシらは鬼鴉じゃないが……、奴らの本拠地なら知っているよ」


「!?」


ぶっきらぼうに吐き出したジェノスの言葉を耳にし、無表情に近い闘兵衛の顔が、歪む。



「取り引きをしようじゃないか?……ウチの仕事を手伝ってくれれば、礼としてソコまで運んでやるヨ。どうだい?」



「お嬢っ!!そりゃあ、マズイんじゃ……」



そんな闘兵衛の反応を楽しむように、妖しく微笑みながらジェノスが語り掛ける。

すると、遠巻きに見ていたヴォルトが慌てて2人の側まで駆け寄り、口を挟んでいた。


上に立つ人間を戒める事も、時には必要である。

ソレは独裁や独断にならない為の、組織にとって重要事項でもあった。


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