鬼 鴉【総集編】
「まぁ、イイんじゃねぇの?……結局よ、闘兵衛のお陰で命拾いしたんだからな?」
そんな禁をなだめるようにして、銃佐ェ門は声を掛ける。
「お前の殺気で、少しばかり寿命が縮んだがな」
闘兵衛を睨み据えると、銃佐ェ門は皮肉を口にしていた。
「……」
闘兵衛は無言を通しながら、皐月から外套を受け取る。
「取り引きと言ったが、アンタら、信用できるのか?」
禁は今だに納得出来ない様子で、ジェノスに問い掛けていた。
「商売って、言ったろ?客を裏切れば、ソコで終わり……。信頼されてこそ、海を疾れるのさ」
ジェノスは微笑みを浮かべ、海賊の信条を説明する。
「……わかった」
不承不承に、禁は片言で返答していた。