鬼 鴉【総集編】
「彼の強さは……、その殺気に見合うだけの実力を、兼ね備えていると思われます」
皐月はそうまとめ、人形のように無表情な顔を、少しだけ曇らせる。
ナニか引っ掛かるところがあったのか、思い出すモノがあったのか、皐月は口を閉ざしてしまう。
銃佐ェ門は皐月の感情の変化に気付いたのだが、敢えてほじくる事はしなった。
ソレが、ヒトの対応でもある。
「……怖いから、そういった事は先に言っといてくれよ……?」
銃佐ェ門は闘兵衛の後ろ姿を見つめ、心底嫌そうに呟くのであった。