鬼 鴉【総集編】
「阿片、幻覚剤に興奮剤か……、あんなに依存性の高い麻薬を売り付ければ、常連客の行列ね」
何処でそのような経験、もしくは情報を得たのだろうか、ジェノスは呆れながら、声を発する。
「廃人生産教団……、と言う所かしら?」
ジェノスは真言の教団に対して、冷水を浴びせ掛けるように、罵利雑言を吐き掛けた。
「……」
ルソウは反論できるワケもなけ、またしても沈黙が生まれ、呼吸の音だけが静寂を揺らす。
「……明日は、敵の巣窟に入ります。よろしいでしょうか?」
突然、皐月が口を開く。
珍しい人物の発言に対して、全員が振り返っていた。