鬼 鴉【総集編】
禁とトゥルウは銃佐ェ門らと合流する為、森の中の木々の間を駆け抜けていく。
「「……」」
無言のまま、ただ目的地を目指して、足を進めている2人ではあったが、奇妙で、微妙な距離があった。
「……キン様は女性なのですか?」
武者鎧を鳴らし、険しい表情で走り続ける禁に、トゥルウは声を掛ける。
「……闘兵衛に、聞いたのか?」
「ハイ……」
禁は残った右眼だけで、チラリとトゥルウを一瞥し、無表情のまま呟く。
トゥルウは少し緊張した面持ちで、言葉短くソレに答えた。