鬼 鴉【総集編】



「……そのとおり、だ。俺は女だよ」



歩を緩めず、禁はサラリと呟く。


「……」


トゥルウは言葉を返せずに、ただ押し黙る。


「勇者が女で、ガッカリしたか……?」


「……!?イイエッ!!そんな事はっ……!!」


苦笑を浮かべ、禁は伺うようにして口を開くと、トゥルウは慌てて否定の言葉を返す。



「……私は、教団というモノを己の力だと、過信していました」



トゥルウは俯いたまま、自分の心情を語り始めていた。


< 705 / 1,582 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop