鬼 鴉【総集編】


「……」


禁は黙って、トゥルウの言葉に耳を傾ける。


「自分でも気付かぬうちに、ねだり、求め、他人に全てを託していたようです……」


トゥルウは唇を噛み締めながら、吐き出すように呟いた。


「……イイじゃないか?俺は俺、お前はお前だ。自分の信じる道を、歩めばいいだろう?」


禁は冷静に声を発して、視線を外す。


「そうですね、わかりました……。頑張ります」


トゥルウは禁の言葉に対して笑顔を浮かべると、真っ直ぐに走り出すのだった。



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