鬼 鴉【総集編】


「疾いだけ、鋭いだけでは……、私には当たりませんよ?」


紅拳は変わらぬ構えで、微笑みながら、闘兵衛に語り掛ける。


「……」


さらに鋭い目つきで紅拳を睨み付ける闘兵衛は、仕切り直すように右拳を一度だけ廻す。


大広間に、互いの闘志が集約していく。


同時に、いつ破裂するかわからない危険性も、孕んでいた。


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