鬼 鴉【総集編】



岩で形成された島ではあるが、浜辺の近くには、軟らかい土で出来ている地面があった。



『ザクッザクッ』



「「……」」



禁の長巻きと両手を使って、闘兵衛と銃佐ェ門は終始無言で、地面に穴を掘り続ける。


かれこれ、小一時間が、過ぎていた。


残った皐月は周辺に注意を配るように、廻りの動向を探っている。



穿った穴に禁を埋めて、墓標代わりに長巻きを突き刺す。


銃佐ェ門は地面を掻きむしりながら、また泣いていた。


< 885 / 1,582 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop