鬼 鴉【総集編】
黒船の甲盤上―
闘兵衛らの帰還を待っているジェノスは、近付いて来る小舟に気付いた。
縄で甲盤に上がって来た3人に、ジェノスの表情が重たいモノに変わる。
「……禁、は?」
押し黙る男2人を無視して、ジェノスは皐月に声を掛けた。
皐月は黙って、首を左右に振る。
その行為だけで、全てを理解させた。
「そうか……」
ジェノスは一度だけ眼を綴じ、無表情で呟く。
冥福を祈るワケではないが、ジェノスなりの礼儀でもあった。