鬼 鴉【総集編】


「別に……。少し、疲れたダケだ」


闘兵衛はジェノスの横を通り過ぎながら、目線も合わせず呟く。


「……待てっ!!」


ジェノスは大声を上げると同時に闘兵衛の腕を掴み、着物をまさぐって、胸元をはぐり出す。


「……うっ!!?」


「酷い……」


闘兵衛の肉体に視線を送った銃佐ェ門と皐月は、言葉を失う。


赤と、青と、紫。


全ての色が合わさった、ドス黒く腫れ上がっている肉体は、人間の耐久度を遥かに越えているように見えた。


< 893 / 1,582 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop