鬼 鴉【総集編】


黒船の船医室へと連れていかれた闘兵衛の後を、ジェノスを先頭にして、銃佐ェ門、皐月が続いていく。


船医室を前にして闘兵衛の容態の結果を待っているジェノスに、銃佐ェ門が声を掛けた。


「紅拳って女……、何者なんだい?」


「一騎当千。大陸一の、拳法家。……鬼鴉最強の戦士……」


銃佐ェ門の質問に対し、ジェノスは仏頂面で商品名を並べるように、即答する。



「……異名を上げたら、キリがない女拳士よ」



ジェノスは壁に寄り掛かると、簡単に紅拳の肩書をそう纏めていた。


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