鬼 鴉【総集編】



月明かり照らす森の中、ナニかを探すように、歩いている人物がいた。


ジェノス、である。


闘兵衛が部屋から出ていった後、会話が続くワケもなく解散という形で、皆が別れた。

ジェノスはため息を一つ漏らし、白髪を掻き上げる。

そのまま、思い立ったように外に出て、今に至っていた。


数分ほど歩くと大樹の下で、月を眺める闘兵衛の姿が、ジェノスの視界に入る。



「……そんなに禁の死を悔やんでいるのカイ?」



ジェノスは闘兵衛の背中に、冷静ではあるが抑揚のない声で、話し掛けていた。


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