鬼 鴉【総集編】
「俺は今まで、1人でやってきた。これからも、そのつもりだが……」
ジェノスの方向に振り返る事なく、闘兵衛は独り言のように呟き始める。
「仲間の死ぬ姿は、もう見たくない……」
背中を向けたまま、あからさまに闘兵衛は本心を口にした。
少しだけその声が奮えた事を、ジェノスは見逃さない。
ぶっきらぼうに、どのような言い方をしたとしても、闘兵衛もタダの人間である。
あっさりと、その部分を露呈してしまった。