鬼 鴉【総集編】


「……ククッ……」


その人物の喉の奥から、押し殺すような、笑いが洩れる。

いつのまにか右手に太刀が握られており、その太刀がティグの右手を落としたのだ。



(ヤッ、ヤバイッ!?)



ティグは、今になってその恐怖を理解した。


動きが、見えない。


どの瞬間で斬られたかもさえ、わからない。


ただ痛みもなく、右手を落とされたのだ。


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