直球チョコパワー全開!
春先輩の顔見たら、泣きたくなっちゃうんだよ。
だってほら、
「……っ…」
声だけで涙が溢れちゃうんだもん。
いくら好きと言ったって。
いくら気持ちぶつけてみたって。
振り向いてはくれないんだもん。
分かってた事だけど、溢れた想いが大き過ぎて。
涙と一緒に、いっそ流して消してしまいたい。
「……っうぅ…」
あたしは保健室なんか行かずに、体育館裏にある裏庭へ行った。
ポツンと置いてあるベンチに腰かける。
はぁ…。
先輩、ごめんなさい。
あたし、今は「頑張れ」なんて言えません。
それだけは許してよ。
先輩が笑ってくれるなら、これからは迷惑かけないから。
もう好きだなんて言わないから。
ひねった右足がズキズキと痛むけど。
それ以上に、胸が痛いんだよ。