直球チョコパワー全開!
「なに勘違いしてんだか知んないけどさ、いつもみたいに引っ付いてこいよ。ひつこく告白してこいよ」
小さな先輩の声。
「………」
あたしがなにも言えないでいると、先輩はあたしのとなりにストンと座った。
「ほら…逆チョコ」
「はい…?」
顔の前に缶を差し出す春先輩。
こ、ココア?
「なーんて。一応今日、バレンタインだから」
「……はい?!」
えぇ!?!?
「お前まさか…」
「ご、ごめんな、さい…(泣)」
もう既に、泣きそうなんですけど。
「はぁー…」
先輩、呆れちゃってる!?
「…あの、先輩…?」
おそるおそる先輩の顔を覗き込む。
「…ぷ、ふはは!」
え、えぇ?!
「な、なに笑って…?!」
「俺、期待してたのに。都築のチョコ。でもま、都筑らしいよ」
相変わらず笑い続ける春先輩。
けどこれは、笑いごとじゃないっ!!