キミトナ【番外編】

こんな坊ちゃんが俺に何のようだろうか



「お帰り!優輝」

可愛らしい女の人が出てきた。

「帰りました、母さん」

母さん!?若すぎるだろ?

「えっ!?えぇぇ!!」

「五月蠅い」

「すいません」

何年下に敬語使ってんだ?俺は…

「優輝、後ろの人誰?」
首を傾げながら聞く優輝の母親。

「拾ったんだ。使えそうだから」

俺は物じゃねーよ!!

「そう」

にこにこしながら応えた母親。


「父さんは?」

「仕事」

「優一は?」

「本のところだと思うわよ」

俺の目の前でそういった会話をした後、ついて来いと命令口調で言われた。



「あのさ、あんで俺なんかを?」

疑問に思っていることを尋ねた。

「目がよかった。今、高校は?」

「あ…やめた」

「そいか、なら行ってもらう。」

「はぁ?金ねーよ!」

親もいないし!

「金の心配はするな。親は?」

「いない…中学の時離婚して、母親はどっか行ったし親父は自殺した。」

大抵やつは同情の目線を向けてくる…

「ふーん」

なんだこいつこの話を聞いてふーんって

「お前みたいな奴この世にたくさんいるだろ?いちいち同情してたらきりがない」

いがいよさばさばした性格だな?



.
< 27 / 47 >

この作品をシェア

pagetop