キミトナ【番外編】

俺は正直に昨日の出来事を話した。
優輝に拾われたこととこれからのことを…


「ごめん…連絡しなくて!」


「…んな、ふざけんな!!なんだよそれ!?なんでお前だけなんだよ!俺たちよりそいつの方がいいのかよ!?あぁ?」

マジ切れだ…久しぶりに見た、隆司の

「隆司落ち着け!」

「てめぇ!なんかもう俺が知る昇太じゃなねぇ!!」


思いっきり拳で殴られた。

言葉が出なかった…それほど痛い…


そのまま隆司はどこかに行ってしまった。

隆司に早く言えばよかった…



暫くそこでうな垂れていると

「そこで何してる?」

顔を上げると、優輝が制服で立っていた。

まだ、昼間だぞ?なんでここにいる?

「不思議そうな顔してるな?もう4時半だぞ。早く帰るぞ」

「あぁ…」

車に乗り込んだ。



「何かあった?」

「昨日喧嘩したやついるだろ?その中で一番仲のいい奴と喧嘩したんだ…」

正直に優輝に話した。

「そうか…何かを得たら何かを捨てなきゃいけないからな…」

まるで自分も何か捨てて何か得たような口ぶりだ。










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