キミトナ【番外編】

「絢!」

どうして分かった?

「涼ちゃんの嘘付き!告白とかされてんじゃん!」

俺をいつも近くで見るから?

「絢はされてないのか?」

「・・・」

返事がないってことは告白されたってことだな

絢は美人だから心配だ…できるなら、この腕の中にずっと絢を閉じ込めていたい…


「入るぞ」

「だめ!!」

絢の言葉を無視して部屋に入った。


部屋の中は真っ暗で、ベットの上で寝そべっている絢の白い肌が浮き上がって見えた。

「絢…」

「入ってこないでよ…」

絢の頭を優しく撫でた。ぴくりと動いたけど、絢は顔をあげようとはしなかった

「絢…俺は絢しかいらないから…絢だけが好きだから」

「あたしも、涼ちゃんだけが好き。誰にも涼ちゃんを渡したくない。」

ようやく絢が顔を上げた。

絢の目にはたくさんの涙がたまっている。

「絢、不安にさせてごめんな」

ぎゅっと絢を抱きしめた。絢も俺に腕を回して俺を抱きしめた。



「絢…俺だけを見ていろよ」


俺の胸に顔を押し付けている絢がかすかに頷いたように見えた。



このまますばらくこうしていたい

「絢、顔上げて」

絢の涙は頬を伝っている。その涙を優しく拭った。

「俺、絢の笑った顔が好きだよ。」

たぶん俺の顔は今真っ赤だろう…




絢の顔が近づいてくる

ちゅっ

暖かくて柔らかい絢の唇が俺の頬に当たった。


「ふふ…」

絢がにっこり可愛く笑った。


もう深く考えるのは止めよう…




「…んっ」

俺は優しく絢にキスをした。





end
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