らぶれたあ
溢れる想い


3年2組。



あたしの居場所。








そこは今、


1年に1回の
大イベントの準備で





大音量のステレオを
聞いている程の
騒がしさになっていた。





「明日楽しみだねーっ!!」




明日は、桜が1年で
1番楽しみな日だった。




『文化祭』



フォークダンスや
キャンプファイヤーで



皆一層盛り上がる日だ。





―中島 桜―


明るい茶色の
長いストレートの髪。



長い脚に細長い指。



化粧をしなくてもいい位
とても綺麗な顔立ち。




そんな桜に
男子は釘付け。







…でもなかった。






それなりにはモテていたが、

外見に似合わない
男前な性格から、

男子からは

「何でも話せるヤツ」と



親友扱いにされるだけだった。










でも、そんな桜は
クラスのムードメーカーの
宇佐希がスキだった。



だが、桜は

宇佐希もそのうちの一人でない事を

ただ祈るだけだった。






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