ファミリーコンプレックス

母からも父からも
"お小遣い"という形で愛情を注がれたであろう幼少期、中学時代。

高校に入ったら、小遣いはなくなりました。
表向きは。
バイトしていようがしていまいが、困った時には親頼み。イヤな癖がついたものです。利用していたのですから、癖でも何でもない、わたしの性格が歪んでしまったのでしょう。



それでも……
わたしは真面目で頑張り屋で、人が嫌がる仕事を率先して行う外面が良い奴です。内弁慶と言えども心苦しくなってきます。早く自立して両親を楽しませ安心させたいとさえ考え思い出したのです。


と言っても、蓄えなんてありません。


結局、親のすねをかじり団欒の食事時、当時はまだまだ家庭に少なかったPCに興味を持って貰うべく、テレビでPCのCMが流れる度に、

「いいなぁ。PCでインターネットしたら便利だろうし、写真も簡単に印刷出来るようになるだろうな…」

長い時間を要しましたが、高校3年の時にワープロ検定に合格した頃、突然PC95(98バージョンアップ可能)が自宅に設置されていました。


わたしは無条件に喜び、父の脇についてPCのコードの繋ぎ方や、立ち上げ方からインターネットの使い方まで、夜遅くまで張り付いていたのでした。

同時にホームページの作り方も勉強して、その作業の為夜中に使うことが多くなり、テレホーダイというサービスも利用し出しました。

そう
すべては両親の稼いだお金で成り立っているのです。
 
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