「短編」●バス停●
私は昨日の事の様に覚えているよ。


「バス停」



学校が終わり、あっちゃん二人で下校。必ずと言って良い程あっちゃんの家に行く。



そのあっちゃんの家の近くにあるバス停から私は帰宅していた。



だから…
あのバス停には二人の思い出が詰まっている。



あっちゃん。
高校時代の彼。四年ほど付き合っていた。



帰る時間になり、バス停まで私を送ってくれたあっちゃん。



バイバイのキスはあのバス停で何度したんだろね。



冬はあっちゃんの手袋を私に貸してくれたね。



「バス、まだ来てほしくない…」って私のわがままに、頭ポンポンして「明日も会える」って笑顔だった。


あの時の私はいつも頭の中があっちゃんだらけで…幸せだったよ。


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