マーブル
「飯でも食う?」
「ううん」
「じゃあ……なんか飲むか」
それだけ会話をすると、まだ営業しているファミレスを目指す。
私と春樹の間にも、重苦しい空気が流れていた。
千波さんのあんな姿を見たからじゃない。
私が、春樹が、千波さんと繋がっていたという事実が二人を黙らせる。
耳に残る言葉。
凛が春樹と出会わなければ……
千波さんを変えてしまったのは自分なんだ。
そう思うと、心が重くて……ナイフが刺さったように痛い。