マーブル
第14章 優しい罠



【千波SIDE】



二人が去って行くのを見ていたら……涙が溢れた。



気が付いたら心のままに叫んでいて



声も涙も枯れるくらいの時間が過ぎても、私は一人だった。



本気で凛が春樹を連れ込んだなんて思ってない。



春樹に心配して欲しくて、だから彼の前で行動を起こした。



でも……まさか、追いかけて来てくれるなんて思わなかった。



そして



こんな形で私と凛の関係がバレる事になるなんて……。




< 109 / 196 >

この作品をシェア

pagetop