マーブル
それからの凛は、安心したのか私に何でも話すようになった。
もちろん私も心にある黒い渦を悟られないように、春樹の話だって率先して尋ねる。
その度に凛は顔を赤くしながら……二人の関係を話したっけ。
正直、あの春樹がこんな甘い付き合いが出来るヤツだったのかと驚くぐらい……
二人は順調で、おままごとみたいに幸せそうだった。
元々春樹の気を引く為だったドラッグの売人だって、今はもうする必要は無い。
時々街中でも春樹の監視を感じたけれど……そんな事したって無駄。
時間と共に、二人の不安は溶けて行き……舞台は整った。