マーブル



仕事を終えて、春樹のお店で過ごして、時にはそのまま一緒に昼までホテルに泊まって……。



春樹の少し癖のある髪を撫でるのが好き。



ぎゅって抱き締められる瞬間が好き。



愛してるって言われながら……一つになる瞬間が大好き。



溢れそうなぐらいの愛情と、平穏な日々。



それでも



どうしても家に帰ると眠れなくて。



深い闇に引きずり込まれそうな……そんな目を閉じる瞬間が怖くて堪らない。



その日も、全然寝付けないまま、あったかい飲み物でも飲もうとキッチンへ立った時



千波さんが声をかけてきた。



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