マーブル



体調が徐々に戻った私は、マスターの店と、お昼のアルバイトをかけもちして一人暮らしを始めた。



お客さんや、お昼のバイト仲間から誘われる事もあったけれど、全てを頑なに断って暮らす。



春樹の代わりなんていない。



今でも、吸い込まれそうなあの瞳を思い出すだけで……こんなにドキドキ出来るんだから。



相変わらず、実家にも寄りつかない。



偶然会う事もなければ……連絡が来る事も無い。



私の心の支えはただ、春樹



その人だけで支えられていた。



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