マーブル



一瞬画面に映った文字を見逃さなかった。



「横浜駅……」



待ち焦がれたヒントを前に、動き出さない訳がなかった。



「私……出かけてくる!」



昔だったらこんな時間に外出なんて、絶対に許さなかったであろう両親が手を振った。



「凛がそんな必死な顔するなんて……気をつけて行ってらっしゃい」



「うん」



一番分かり合いたい人の所へ。



拒絶されてもいいから、自分で見つけた答えを伝えなきゃ。



そしたらきっと、前に進めるハズだから。



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