討竜の剣
ゴーレムの太い指が引き金を引いた瞬間、まるで火山の噴火を思わせるほどの轟音と共に、重火器が火を噴いた!

発射された砲弾は刃竜の胴に直撃!

竜種の固い表皮をも貫き、大きなダメージを与えた!

竜滅砲。

その名の通り竜種を仕留める為に開発された、ドーラの科学の結晶。

ドーラが魔法の力を失いつつある代わりに得たのが、或いは魔法を越えるのではないかと思わせるほどの、この超兵器だったのだ。

「次弾装填」

ナハトの声で、ゴーレムが巨大な鉄の箱の中から砲弾を取り出し、装填する。

それが終わると。

「竜滅砲…発射…!」

再び豪砲が火を噴いた!

今度は刃竜の左胸辺りに命中!

激痛のあまり、刃竜が大地を揺るがすような咆哮を上げる。

信じられない威力だ。

これならば刃竜さえも仕留められるのではないか。

それ程の凄まじい威力だった。

「次弾装填」

更にゴーレムに命じるナハト。

ゴーレムはゆっくりと次の砲弾を装填し始める。

だが。

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