太一の嫉妬―バレンタインデー続―『短』
「あゆみ、別れる?」
わざと尋ねる。
あゆみは納得するはずが無いから、少し意地悪をしてみたんだ。
だってあゆみが納得するわけ、
「太一の負担になってるなら…しょうがないよね……」
……………
…………
………
……
…
はあっー?!
ふざけんなよ!
眉間に皺をよせてあゆみに目線を向けた。
…………え?
泣いてる…?
肩を小刻に震わせてうつむいているあゆみ。
廊下に落ちる水
泣いてんのかよ…?
ちょっと待てよ
“「冗談だよ」”ですまねえじゃんかよ!