ルリイロ。

『べーっつに。』

ケンの頭を元の位置に押し戻して答える。

『まったまたあ。瑠璃ちゃんに会いたくて会いたくて仕方ないくせにぃ。』

その一言が図星すぎて恥ずかしくて、俺はケンを睨んだ。
ケンは舌を出していじめっこみたいに笑い満足すると、また明日美にちょっかいを出し始めた。

…瑠璃。
早く会いたい。
おまえの顔が見たいよ。

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