ルリイロ。


『…で?お前はなんて返事したわけ?』

『だからっ…まだわかりませんって…わたしだって悠ちゃんと同じ高校行き…』

『だったらなんですぐ断らねぇんだよ!!』

気がついたら怒鳴っていた。
前を歩いていた人が、びっくりして振りかえる。

いきなり怒鳴られた瑠璃も、目を大きく見開いて、ピクリとも動かない。

それでも…俺は止まらなかった。

『なんで俺と同じ高校行きたいなら、すぐ断らねぇんだよ!!そんなウジウジしてるってことは、橘川行きたいんじゃねえの!?どっちなんだよ!』

自分勝手だと分かっていても、止まらなかった。

目の前に居る瑠璃を怒鳴り付けても、どうにもならないのに。

< 17 / 132 >

この作品をシェア

pagetop