ルリイロ。

『おい、瑠璃。俺…』

謝ろうと思い、瑠璃の肩に手をかけた。
その時

パシッ


瑠璃は、俺の手をはねのけた。

そして、顔をあげた…
瑠璃は、目に涙をためて、悲しそうに…震えていた。



俺は思考が止まった。


瑠璃の顔は、いままで長い間見たこともないような、悲しそうな顔だった…。


そして、すぐに顔をそむけ…

『ごめ…ん、先…いくねっ』

そう言い残し、自分のカバンをつかむと、走り去ってしまった。


こんなに壊れそうな瑠璃の背中を見たのは…初めてだった。


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