ルリイロ。
『ッはぁ!?俺が、いつ、アイツを、好きだって、言ったんだよっ!』
一言一言、合間に机を叩いて反論した。
ケンはきょとんとした顔で言った。
『…お前、瑠璃ちゃんのこと好きじゃねぇの?』
『だから、だれがそんなこと言ったよ。好きじゃねぇに決まってんだろ。あんな、意味わかんねぇ―女なんか誰が好きになるか!』
『…ちょっ、』
ケンがなにかを言おうとした、その時。
『あれぇ?瑠璃、なにしてんの?帰ったと思ってたのにぃ。』
教室のうしろの扉で、明日美の声がした。