ルリイロ。

俺たちはほぼ同時に後ろの扉に向いた。

そこには、教室に入りかけた瑠璃と、教室に戻ってきた明日美がいた。

瑠璃は、敷居をまたぎながらただ下をうつむいてぼっ立ち、少しも動かなかった。

(…今の…話、聞いてた!?)

ケンの方を振り返ったら、ケンもあきらか『ヤバイ』という顔をしていた。


『瑠璃?る―りっ!おーい。大丈夫?』
瑠璃に話しかける明日美。
しかし、瑠璃はすこしも反応しない。

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