ルリイロ。


――あの朝神田の気持ちを知った日から、神田は毎日瑠璃の前に現れた。

神田ファンの女子は、初めはひどく不服そうに騒いでいたが、相手が瑠璃なら、とそのうちなにも言わなくなった。
それくらいふたりはお似合いだった。

当の瑠璃本人は、神田の気持ちなど意識するわけもなく、ただ普通に会話をしていた。

神田と瑠璃が、友達以上の関係に近づいているとは到底思えないけれど、俺は毎日毎日嫉妬心にかられた。

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