ルリイロ。

教室の振り分け表を見ながら、俺たちは階段を昇っていた。
すると、踊り場で神田に会った。

『おぉ。おつかれ。』

神田は、ニコリと笑って片手を軽くあげた。

『おっす。神田、調子どう?』

ケンが、神田と共に俺たちより先に階段を昇る。
ケンは俺のために神田に話しかけたのだろう。
瑠璃と付き合っている神田を、俺から離すために。

< 74 / 132 >

この作品をシェア

pagetop