ルリイロ。
『最初は、断られたんだ。好きな人が居るからって、さ。』
俺は思わず神田を見た。
瑠璃に、好きな奴?
『だからさ、そいつとは両想いなのかって聞いたんだ。』
『……。』
『そしたら、全然違うって、瑠璃ちゃん言ってた。だから、ちょっとクサいかもしんねぇけどさ、俺なら必ず幸せにするって言ったら、OKしてくれた。強引だったけどさ、瑠璃ちゃん寂しそうに笑って片想いだって言うんだぜ?余計ほっとけねえし、好きになっちゃうよ。』
『…………へぇ。意外、だな。』
本当にびっくりした。
神田は一通り話すと、満足したように前に向き直り、歩みを進めた。