ルリイロ。

ぼっとしながらそんなことを考えていると、後ろからケンと明日美に声をかけられた。

『おい、悠斗。』

ゆっくりと顔をあげると、いつの間にか俺の机を囲んでいた。

『はいよ?』

『お前、月山受かってる自信ある?』

『さあなあ、落ちてたら困るけどな。』

『なんでそんな冷静なんだよ~。』

『てかお前が落ち着きなさすぎ。』

ケンは青い顔をして変な汗をかいている。
コイツは前から緊張しやすい奴だった。

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