ルリイロ。
――一週間後。
瑠璃が高校に合格した、とクラスの女子が瑠璃を囲んで騒いでいた。
その様子を遠目に見ながら、俺は瑠璃におめでと、と一言心の中で言った。
そしてかばんについたお守りに目をあて、中に入ったもうひとつのお守りを思い浮かべる。
もうすぐ卒業だ。
瑠璃とは完全にすれ違ったまま…このまま離れてしまっていいのか?
でも…
いまさらなにができる?
瑠璃は、俺のものにはならない。
――もう、いいんだ。