『桜』と『はちみつ色』の君 【短編】
でも、何で蒼一朗さんは此処に来たんだろう?
「ねぇ、蒼一朗さん。何で此処に来たの? 偶然通り掛かったの?」
何か、言いにくそうに黙っている。
「蒼一朗さん?」
「・・・あーーーー、もう、言うよ。
君に、椿ちゃんに会いたくて来たんだよ!」
「えっ・・・!?」
「実は、学校も、此処に来る前は家にも・・・。
そしたら、椿ちゃんのお母さんに見つかちゃって、もしかしたら此処じゃないかって・・・。
これって、・・・ストーカーだよね。・・カッコ悪いな。」
バツの悪そうな顔をしている。
「あっ、そうだ。椿ちゃんに会えたら電話するように伝えてって、君のお母さんに言われてたんだった。」
「はい、わかりました。」
私は、携帯取り出す。