『桜』と『はちみつ色』の君 【短編】


 「此処で人に会ったのは君が初めてだよ。
 どーも、初めまして。僕は、蒼一朗(そういちろう)と言います。 よろしく!」


 ニコニコと笑顔で自己紹介をし、座っている私に手を差し延べる。

 応じると、立たせてくれた。


 私はニッコリと笑顔で、

 「(ハーフな人なのかな?)えっと、初めまして。私は、椿(つばき)です。
 私も此処で人に初めて会いましたよ。」と、


 握手する。



 蒼一朗は椿と手が触れた瞬間、トクン・トクンと静かに、でも確実に胸が高鳴る。
そして、この手を離したくない衝動にかられる。...


 しかし、そんな思いとは裏腹に椿の手は、するりと離れる・・・。



 蒼一朗は、少し感じた寂しさを隠すように色々と話出す。−−−


 桜が好きで、おじいちゃんにこの場所を教えてもらった事。そのおじいちゃんが造園業をしていて、ここらへんの花守もしている。とか、
おじいちゃんの後を継ぐために大学で勉強しているをこととか・・・






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