奴隷と悪魔
「俺は、美衣菜を嫌ったりなんてしねぇよ」
「え・・・?」
「美衣菜のこと、嫌いになったことなんか一回もねぇし」
「うそ・・・」
「本当。俺は、美衣菜が好きだ。よくばりになったっていい。たくさん望めばいい。俺とお前は両想いだから」
「う・・・そ・・・」
私は地面に座り込んだ。
「嘘じゃねぇよ。むしろ俺がお前に嫌われてるって思ってたし」
「私は嫌ったことなんてないよ。最初は嫌だなっておもったけど、心のどこかで茉里唖と一緒にいれてうれしいって思ってたの。だから・・・嫌ってなんか・・・な・・・ヒクッ・・・ヒック・・・」
私は泣きだした。
「ごめん。今まで沢山泣かせたな・・・」
「ううん・・・。私こそ、素直になれなくて・・・ヒクッ・・・」
「二ヶ月くらい話してなかったときは結構つらかった・・・」
「私もだよ。でも、芭衣ちゃんと茉里唖が付き合ってるって思ってて・・・。茉里唖への気持ちをなくすためには、無視しかないと思ってたから。でも結局、忘れられなかったんだけどね・・・ヒクッ・・・」
茉里唖は私をギュッ・・・とだきしめた。
そして甘いキスを何回も何回もした。
公園のきれいな星空に包まれながら。