奴隷と悪魔



「茉里唖」


「ん?」


「私茉里唖に何かできることないかな?」


「なんで?」


「だって茉里唖が悲しそうな顔してるのに、私は茉里唖に何もしてあげることができないんだよ?それじゃぁ悲しくて・・・」


「いいよ、美衣菜は何もしなくて」


「ううん!絶対何かしたいっ」


「・・・それじゃぁ・・・」



 少し茉里唖は考え込んで、私をぎゅっと抱きしめた。


「ずっと俺のそばにいてはなれんな。そして抱きしめて、キスして」



「うんっわかったよ!」



“チュッ”



「ぎゅぅーっ♪」



「好きだよ。美衣菜・・」



「私も。大好き」



 久しぶりの茉里唖の甘え。



 なんだか嬉しいな。



 茉里唖が好きだからそばにいる。



 茉里唖が好きだからぎゅーって抱きしめる。



 茉里唖が好きだからキスをする。



 それが一番なのかな?






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