奴隷と悪魔




―10分後―


“ピーンポーン”


『はい』


でたのは芭衣ちゃんのお母さんだった。


「あ、あの!霧越美衣菜です!」



“ガチャッ”


 ドアが静かに開いた。


「あら、美衣菜ちゃん。どうぞ入って。あら?そちらの方は・・・」


 芭衣ちゃんのお母さんは、茉里亜の顔をじーっと見て言った。


「あ、クラスメイトの芥川茉里亜です」



「あらそう。それじゃああなたたちが芭衣の一番のお友達ね。さぁ、入って」


「「はい。おじゃまします」」



 居間には芭衣ちゃんの姿がなかった。


 芭衣ちゃんは部屋にこもっているらしい。


「芭衣ーお友達がきてくださってるわよー!美衣菜ちゃんと茉里唖君・・・」


「・・・・・・」


 返事がない。


「ごめんなさいね。今呼んで来るから・・・」


「いえ。私達を芭衣ちゃんの部屋に案内してもらってもいいですか?」


「? いいわよ」





 芭衣ちゃんの部屋は2階の一番はじ。


 芭衣ちゃんのお母さんは私達を芭衣ちゃんの部屋に案内すると、1階におりて行った。



「芭衣ちゃん、入るよ」


 また返事がない。










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