奴隷と悪魔

少しの沈黙のあとに、歩波くんが口を開いた。



「…で。美衣菜は俺と茉里唖の何が知りたいの?」



な、何って言われても…。



なんだろう?



「…とりあえず二人の関係…みたいな…?」


「関係…」



歩波くんは、少し考えたあとに、



「昔付合ってた!とか?」



とふざけて言ったけど、私は本気にして、


「ぇぇぇえええ?!」



と叫んでしまった。



「…冗談だから。冗談。」



「あ、そう…。で?幼馴染みって言ってた気がしたけど、なんか不思議な雰囲気が漂っているというか…なんというか…」



「不思議な雰囲気?」



「うん。ホラッ。さっき私が歩波くんに質問したら、私が歩波くんと話さないように茉里唖が答えてた…みたいな…」



「……。それはただの嫉妬じゃない?茉里唖は嫉妬深そうだし」



「そうなのかな?」



ちょっと答えるまでの間が私にはきになったけど。



「そうだと思うよ」