奴隷と悪魔
再度
「・・・ねえ、美衣菜。ただ泣いてるだけじゃダメだよ!」
「え・・・?」
「あの人、誰なのかさ、茉里唖君とどんな関係、とかさ、ちゃんと調べないと!調べてみないとわからないことって多いし!!・・・ね?」
調べてみないと・・・か。
でも、明らかにあそこはホテル通りだったもん。
調べたって・・・。
相手が誰であってもあそこに行ったのは変わりない。
「・・・美衣菜。白能美から何があったかは聞いたけど。俺、茉里唖が本当にそんなことする奴なのか、きちんと調べたい。美衣菜のためにも、俺のためにも、芭衣のためにも・・・」
歩波君・・・。
「二人に、迷惑かけたくないよ。これは私と茉里唖の問題だし。だから、」
「そんなこと言わないで!私は、美衣菜の親友だと思ってるよ!?美衣菜は違うの?私はつらそうな親友を放っておくなんてできない!嫌だっていったって私は美衣菜と一緒に問題解決するからね!」
「俺も、迷惑だなんて思ってないから・・・」
「グスッ・・・。だって・・・」
“ギュッ・・・”
芭衣ちゃんがもう一度強く抱きしめてくれた。
「だってじゃないの。ね?」
「う・・ん・・・」