奴隷と悪魔



「よく寝れた?」



 私の腫れている目をみたせいか、心配そうに聞いてくる芭衣ちゃん。



「まあまあかな…」



 茉里唖のことを考えようと思わなくても、無意識に考えてしまってあまり寝れなかった。



 頭痛い……。



「頭痛いの?」



「えっ?」



 どうしてわかったんだろう。



 何か無意識にしちゃってたかな。



「頭、押さえてるから…」



 寝不足のせいでぼーっとしてるからなぁ。


「今日休んだ方がいいんじゃない?つらそうだよ。すごく」



「…大丈夫。休むほどじゃないから。それに今日は、昨日たてた作戦を実行しなきゃいけないし」



「作戦も大事だけど!美衣菜の体のほうが大事でしょ?美衣菜が倒れちゃったら、何も出来ないんだから」



 それに…。
 と芭衣ちゃんは続けた。



「茉里唖君に会うかもしれないよ?大丈夫?」



 茉里唖に…。



 茉里唖をみたらきっと涙でちゃうだろうな。



 でも、そんなんじゃ作戦実行できないもんね。



 自分が知りたいことなんだから、自分でうごかなきゃ。



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