奴隷と悪魔
「あっ雨君!」
芭衣ちゃんは校門に立っている歩波君をみつけ、そこに向かって走って行った。
ちょっと~!置いて行かないでよ~!
「美衣菜ー!早くしないとチャイムなっちゃうよー?」
声でかっ。
皆びっくりしてるよ…。
もう走るのは勘弁。
先行っててもらお。
「先行ってていーよー!」
「わかったー!後でねー」
そういって芭衣ちゃんは歩波君と楽しそうに会話しながら校内へ入って行った。
芭衣ちゃん…深君にあんな風に話せないのに、会ったばかりの人とあんな親しく話せるなんて。
相当緊張するんだろうなぁ、深君の前では。